
2023/3/3 | 3.11 from KANSAI 2023 ふるさとに帰る人、ふるさとを変える人〜東北の学び・人財の往来が未来をつくる 登壇者プロフィール公開! |
2023/2/10 | 3.11 from KANSAI 2023 ふるさとに帰る人、ふるさとを変える人〜東北の学び・人財の往来が未来をつくる 開催決定 |
「3.11fromKANSAI」は、東日本大震災の被災地や全国で避難生活を送る方々に思いを寄せ、シンポジウムや写真展などのイベントを通して「関西から何ができるのか」を考えることを目的として、東日本大震災の翌年から、3月11日(または直近の週末)に大阪で開催してきました。毎年東北からゲストをお招きして「東北のいま」を学ぶほか、熊本地震や西日本豪雨などその後の災害にも目を向け、関西での「日頃の備え」についても議論する機会としています。
12年目の今回は、震災を機に生き方や働き方を見直し、暮らしや住まいを変えた人にスポットを当て、東北と関西との人の行き来を通じて災害対応や復興に留まらず、これからの地域や暮らしのあり方を考えるトークセッションを開催します。関西から震災後に訪問し、現地の活動に取り組むなかで住まいを東北に移した人や、震災を機にふるさとに戻って復興の現場に向かい直した人、東北から関西の避難先で新たな生活を始められた人からそれぞれの取り組みをご紹介いただき、「帰る人」「変える人」という視点から人の往来がつくる地域の未来について展望します。コロナ禍を経て再び人の行き来ができる社会になりつつあるなか、これからも関西と東北がつながり続けるためにできることをともに考えましょう。
日時 | 2023年3月11日(土)13:30-17:15 |
---|---|
会場 | 大阪公立大学文化交流センターホールおよびオンライン会場にて同時開催 大阪市北区梅田1-2-2-600(大阪駅前第2ビル6階) 最寄り駅:JR東西線「北新地駅」下車徒歩約3分、地下鉄四つ橋線「西梅田駅」下車徒歩約5分など |
参加費 | 無料 |
定員 | 大阪公立大学文化交流センターホール 40人 オンライン会場 制限なし |
対象 | 「3.11」や東北へ思いを寄せる人、関西での備えを考えている人、関心のある方ならどなたでも |
主催 | 3.11 from KANSAI 実行委員会([構成団体]一般財団法人ダイバーシティ研究所/認定NPO法人トゥギャザー/NPO法人遠野まごころネット/社会福祉法人大阪ボランティア協会[事務局]) [運営協力団体:おおさか災害支援ネットワーク(OSN)] |
協賛企業(五十音順) | 近畿労働金庫、産経新聞社、サントリーホールディングス株式会社、住友ファーマ株式会社、Daigasグループ“小さな灯”運動、東武トップツアーズ株式会社大阪法人事業部 |
コンセプト | 「忘れない」:復興活動はこれからも続く。東日本大震災の「いま」を知り、風化させない。 |
3.11 from KANSAI 2023の強化テーマ | ふるさとに帰る人、ふるさとを変える人〜東北の学び・人財の往来が未来をつくる |
プログラム |
13:00- 開場 総合司会 下間都代子さん/特定非営利活動法人遠野まごころネット関西同窓会 幹事
13:30- 開会挨拶 早瀬 昇/3.11 from KANSAI実行委員長
13:40- 祈り〜黙とう
13:50- キーノートスピーチ
14:10- 話題提供 菊池 眞悠子さん/社会福祉法人宮古市社会福祉協議会 学習支援コーディネーター兼相談支援員 ※会場登壇 佐藤 優花さん/株式会社巻組 デザイナー・ソフト事業担当 ※会場登壇
聞き手 赤澤清孝さん/大谷大学社会学部准教授 ※会場登壇
(休憩)
15:25- 話題提供(続き) 森山貴士さん/一般社団法人オムズビ 代表理事 ※会場登壇
聞き手 田村太郎さん/一般財団法人ダイバーシティ研究所 代表理事、復興庁 復興推進参与 ※会場登壇
16:35- クロストークセッション「ふるさとに帰る人、ふるさとを変える人〜東北の学び・人財の往来が未来をつくる」 テーマについて登壇者で深めるとともに、参加者からの意見も交えてクロストークを展開します。 赤澤清孝さん/大谷大学社会学部准教授 ※会場登壇
17:05- 閉会挨拶
17:15- 閉会
コロナに負けず「買って応援!2023」 被災地の障害者福祉事業所で作られた商品を買って応援!食べて満足!ぜひご利用ください。 |
参加申込方法 |
お申込みは、以下のフォームよりお願いします。 |
「3.11 from KANSAI 2023 ふるさとに帰る人、ふるさとを変える人〜東北の学び・人財の往来が未来をつくる」登壇者
キーノートスピーチ・スピーカー
菅野拓さん/大阪公立大学大学院文学研究科人間行動学専攻地理学教室 准教授

<プロフィール>
大阪公立大学大学院 文学研究科 准教授。臨床の社会科学者。博士(文学)。専門は人文地理学、都市地理学、サードセクター論、防災・復興政策。近著に『つながりが生み出すイノベーション―サードセクターと創発する地域―』、『災害対応ガバナンス―被災者支援の混乱を止める―』(いずれも単著、ナカニシヤ出版)。NPOなどサードセクターの活動を継続的に調査・実践している。また、近年の大規模災害を踏まえ、被災者生活再建支援手法のモデル化を行う。
<現在の活動や取組み紹介>
東日本大震災が起こってからずっと今も、東北のNPOと一緒に調査・研究や支援活動にかかわる仕事をいくつもしており、関西と東北とを行ったり来たりの生活を続けています。その中からNPOや復興・被災者支援のありようを考えています。
<ご自身の想いや伝えたいこと>
地域と地域の間を人が行ったり来たりしながら、地域の人と関係を築いていくことで、それまでにはなかったものが人を介して地域にもたらされます。地域でがんばる人たちの話から、今起こっていることを掴み、学び、次のかかわりを考える場にしたいです。
◆話題提供・語り手
菊池 眞悠子さん/社会福祉法人 宮古市社会福祉協議会 学習支援コーディネーター兼相談支援員

<プロフィール>
岩手県宮古市出身。震災から一カ月後、宮古市へ転入。高校でNPO法人みやっこベースと出会い、地域活動を開始。サロン活動(世代間交流)の企画運営や高校生団体での活動、渡米を経験した。その後、大学進学と共に市外へ転出。高校時代の経験から、宮古市の若者を支える大人になりたいと思い、帰郷を決意。現在は、地元の社会福祉協議会にて活動中。
<現在の活動や取組み紹介>
大学生時代は、NPO法人いわてGIN GA−NETに所属し、大学生と地域をつなぐ活動を行ってきました。団体解散後も、学生や関係団体のバックアップを行っています。
職場では、主に子ども食堂の運営に携わっています。地域で子どもを育む環境づくりや居場所づくりを目的に行っており、みやっこベースとも連携しながら様々な体験の場も提供しています。
<ご自身の想いや伝えたいこと>
私は、震災翌月に宮古市に転入しました。津波を見ていなければ、失った物も少ない。そんな私が震災を伝えていいのか、そう思い悩んだ時期があります。悩んだ末、『考える・話す』こと自体に大きな価値があることに気がつきました。考えること、話すことを続け、それらが繋がっていけば、もしもの時に誰かの命を救うかもしれません。貴方が伝えることで救われる命があります。ぜひ、震災のことを知り、考え、話すことを続けていってください。
大学時代、西和賀町で行ったスノーバスターズ |
3年ぶりに行われたみやっこタウン2022 |
手塚さや香さん/ライター、キャリアコンサルタント、岩手への移住定住促進事業運営

<プロフィール>
さいたま市出身。毎日新聞盛岡支局、東京・大阪本社の記者を経て、2014年に釜石市の復興支援員・釜援隊に転身。被災した釜石地方森林組合の外部連携コーディネーターとして、市民や首都圏等の企業による植樹活動の企画・運営のほか、釜石鵜住居復興スタジアムへの釜石市産材の活用にむけての調整などを担当した。2021年独立。
<現在の活動や取組み紹介>
三陸や岩手の資源や魅力を広く知ってもらうため、地域の企業や店舗などを取材し、webサイトに掲載する記事を作成しているほか、大槌町移住定住メディア「ココカラオオツチ」にて、大槌で生きる人たちの声を紹介。そのほか、地域の若い世代がより前向きにキャリアを築くためキャリアコンサルタントとしても活動している。
<ご自身の想いや伝えたいこと>
東日本大震災発生当時、関西にいた自分が、釜石に移住し生きていくきっかけとなったのは、岩手、関西、東京、それぞれの土地で被災地に思いを寄せる人たちと出会い、その志にふれたからです。たくさんの人の思いが原動力となり復興が進んできたこと、一方で、被災地で暮らす中で感じている課題もお伝えしたいと思います。
釜石鵜住居復興スタジアム |
佐藤 優花さん/株式会社巻組 デザイナー・ソフト事業担当

<プロフィール>
1994年宮城県石巻市出身仙台育ち。
京都造形芸術大学芸術学部美術工芸科油画コース卒業。
大学卒業後、クリエイティブな仕事を石巻でできないかと考え新卒で巻組に入社。イラスト・グラフィック・webデザインなどの他人材育成のプログラム運営やイベントの企画運営など幅広い事業に関わっている。
<現在の活動や取組み紹介>
株式会社巻組の紹介
東日本大震災後の宮城県石巻市で創業。一般市場では流通しないような資産価値がゼロに近い築古物件をシェアハウスとして改修し、空き家に新たな価値を与えるだけでなく、入居者間のコミュニティづくりまでサポートしています。
https://makigumi.org/
<ご自身の想いや伝えたいこと>
震災時には本当にたくさんのサポートを全国からいただき、芋づる式でさまざまな取り組みや活動が生まれ、そのおかげでいま私の活動する地域では震災前には考えられなかったクリエイティブな取り組みが沢山あります。震災の話題は重くなりがちですが、結果ポジティブに変わった側面も大切にしていきたいと思っています。
活用した元空き家の物件例 |
リノベーション事例 |
◆聞き手
赤澤清孝さん/大谷大学社会学部准教授

<プロフィール>
兵庫県伊丹市生まれ。1995年の阪神・淡路大震災をきっかけに学生有志で「きょうと学生ボランティアセンター(後のユースビジョン)」を設立。ボランティア活動に参加したい学生と学生に参加を求める地域の橋渡し役を担う。大学卒業後は同団体をNPO法人化し、全国の大学のボランティアセンターの設立や運営支援を行うなどさらに活動を広げる。東日本大震災後は宮城県で復興のための起業家支援。2015年に大谷大学教員に就任。
<現在の活動や取組み紹介>
震災後3年間は主に宮城県石巻市、南三陸町、気仙沼市にてNPOや起業家を支援。その後、関西に戻ってからも石巻を拠点に活動するNPO法人移動支援Reraの副理事長を務めるなど、被災地の復興や地域の人々の生活を支える団体の運営をサポートしている。
<ご自身の想いや伝えたいこと>
震災からは12年が経ちますが、当時、中高生だった若者も成人し、地域のまちづくりを担う主体として活躍しています。また、支援者として地域外から訪れた若者たちも生活者として地域に根付いています。これら若い力が、どのようにまちの未来を築いているのか、また築いていこうとしているのかを深堀りしたいと思います。
◆話題提供・語り手
森山貴士さん/一般社団法人オムズビ 代表理事
<プロフィール>
大阪出身。立命館大学政策科学部卒。東京のソフトウェア開発会社を退職後、南相馬市に移住し独立・起業。現在は一般社団法人オムスビ代表理事としてコミュニティカフェの運営や地域に根ざした仕事づくりに取り組んでいる。
<現在の活動や取組み紹介>
「地域の経営資源を高め、まちを豊かに。」をミッションに、駅前のカフェを拠点に人同士をつなぎ、実証し、経験値をため、人と事業を育成していくということに取り組んでいます。
<ご自身の想いや伝えたいこと>
一度ゼロになってしまったからこそ、ここから新しい取り組みが生まれ発展していくことで大きなインパクトとポジティブなメッセージを社会に伝えていける面白い場所です。何か前向きなワクワク感を伝えられたらと思います。
運営しているカフェの風景 |
鈴木みなみさん/いわき・双葉の子育て応援コミュニティcotohana(コトハナ) 共同代表

<プロフィール>
山形県生まれ・立命館大学出身。学生ボランティアとして東北に訪れたのを機に、福島県浜通り地域のまちづくりに参画。2016年にいわき市、2019年に富岡町に移住。地域団体「双葉郡未来会議」事務局・富岡町のまちづくり会社勤務を経て、現在はcotohanaを立ち上げ、子育ち・子育て応援を通じた地域づくりに取り組む。1児の母。
<現在の活動や取組み紹介>
cotohanaは子ども達と子育てする人を応援する・応援し合うコミュニティづくりをベースとしながら、情報誌の発行やこども食堂の運営を行っています。活動地域である福島県双葉郡は子ども関連の資源が未だ発展途上ですが、「ここで子育てしてよかった」という地域を目指して、支え合いと創意工夫が溢れる暮らしづくりを支えることを大切にしています。
<ご自身の想いや伝えたいこと>
震災を経験した東北で“どう幸せに暮らし、自分達の町をつくっていくか”真剣に向き合い続ける方々と出会い、たくさんの学びをいただいてきました。復興、まちづくり、子育て。多くの問いとともにあるここでの暮らしを通して見つけた、今わたしが大切にしたいことについてお話しできたらと思います。
コトハナの活動をつくる仲間 |
運営するこども食堂の様子 |
星千春さん/Cafe&BarSMILESTAR オーナー、TEAM学防災、墨染こども応援団

<プロフィール>
福島県郡山市出身、現在京都在住。2011年3月11日福島県郡山市の自宅で被災し同年6月京都へ避難し、そのまま京都へ移住。2020年4月にCafe&BarSMILESTARオープン予定もコロナ禍と時期が重なってしまいコロナ禍の中6月にお店をオープン。
<現在の活動や取組み紹介>
被災者から支援者へ。現在カフェを経営する傍ら、TEAM学防災として地域防災、墨染こども応援団として地域のこども含めた体験型のイベント等を行なっています。2021年10月に墨染こども応援団を地域の同志と立ち上げ「お寺deハロウィン」を開催。2022年3月にTEAM学防災として防災イベントを開催。平時を大切にという気持ちで様々な取り組みを地域の方々と一緒にやらせていただいています。
<ご自身の想いや伝えたいこと>
モノという備えよりももっと身近にそしていつでもできるのが「知るという備え」災害を知る、防災を知る、地域を知る、そして備えを知る。まず自分自身の備えとして出来る事から。私自身も被災する前は何も備えなんてできていませんでした。だからこそ型にはまらず地域との関わりや人との繋がりから出来る事を見つけてみる。平時にどう考えどう動くのか、個人としても地域としてもResilience力を。
藤森神社で開催した「Kyoto学防災」 |
墨染こども応援団の「お寺deハロウィン」 |
◆聞き手
田村太郎さん/一般財団法人ダイバーシティ研究所 代表理事、復興庁 復興推進参与
<プロフィール>
兵庫県伊丹市生まれ。阪神・淡路大震災で外国人支援や復興まちづくりに従事。2007年に「ダイバーシティ研究所」を設立し代表に。東日本大震災では内閣官房「震災ボランティア連携室」企画官、復興庁設置後は上席政策調査官として官民連携による被災者支援を担当。現在も復興庁・復興推進参与として東北復興に携わる。熊本地震や西日本豪雨等でも被災地支援に参加。共著に「阪神大震災と外国人」「つないで支える」「企業と震災」などがある。
<現在の活動や取組み紹介>
外国人被災者支援の経験をふまえ、「誰ひとり取り残さない防災」をめざした被災者支援のしくみづくりに取り組んでいます。スピードとボリュームが優先されがちな災害対応でも、ひとりひとりのニーズに沿った支援を行うには、人の多様性に配慮する「ダイバーシティ」の概念に基づいた活動が重要だと考えています。
<ご自身の想いや伝えたいこと>
東日本大震災以降、阪神・淡路大震災等の経験を元に企業や大学などと連携した復興支援のコーディネートにあたってきました。災害の種類や規模、地域の特性などで、被災地の復興はそれぞれに異なる課題に直面しますが、地域を越えて人が行き来することで経験を共有し、新たな価値を創造していくことは可能だと感じています。